国内、海外と様々な場所へ旅をして見つけた共通点。それは、どこへ行っても「暮らし」があるということ。人それぞれ「暮らし」のスタイルは様々。国や地域が違えばその場所にあった暮らしがあり、また一軒家、アパート、バンなどその人のライフスタイルに見合った暮らし方がある。旅先で出会った素敵な暮らしをしている人たちを紹介していこう。
バルセロナに暮らし始めて4年目のゆうみさん。日本とは全く違う文化の国。子どもに対して寛大な雰囲気があり、街に出てもストレスに感じることはあまり少ないと話す。
「近くのカフェに行って、子どもが泣いても周囲から厳しい目線で見られることはありません。むしろお店の人が子どもをあやしてくれることの方が多いです。また長男が店内を歩いていると、店員さんに連れられてキッチンやカウンターの裏に連れてってくれたりもします。公園に行けば近所の子どもたちと一緒に遊んだり、周りの親御さんも一緒に面倒を見てくれるので地域で子育てをしている感じがとても良いですね」
「長男は絵本が大好きで、寝る前に夫と私で日替わりで一冊一緒に読むようにしています。夫の時はフランス語、私の場合は日本語の本を読みます。お気に入りの本は何度も読むので暗記していて、最近では読み聞かせというより一緒に読んでいる感じです。6月に3歳になった長男ですが、すでに5ヶ国語を理解しています。家ではフランス語、日本語、英語、幼稚園ではスペイン語とカタラン語の環境です。スペインで子育てしているので、日本語を使う機会が、私と話す、もしくは家に遊びに来る私の友人と会う時や、日本の家族とテレビ電話するくらいなので、これからもっと大きくなっていく過程でどうすれば日本語に親近感を抱いてもらうか悩みどころです」
「家のお気に入りアイテムはリビングにバルセロナのローカルブランド Kave Homeのソファーです。子たちを寝かしつけた後に、よく夫と2人で映画を観たり、それぞれ読書をします。硬さも大きさもちょうど良く気に入っています」
「このアートは私がエクアドルに住んでいた時に仲良くなった友人の作品です。現在はベルリンに住んでいる彼にオーダーして送ってもらいました。家の壁が白でシンプルなので、こういうアートや家族写真などを飾ってデコレーションすることで変化する家の雰囲気を楽しみたいです」
「最近は子どもが2人になったのでなかなか難しい部分もありますが、体調不良や心の変化に合わせてフラワーエッセンスを取り入れたりもします。またスイス発オーガニックブランドのヴェレダや、アメリカのフラワーエッセンスのブランドHealing HerbsやFESも手に入りやすく愛用しています。バルセロナにはこのような体に優しい商品を扱っているお店がすぐ近くにあるのも住みやすい理由の一つだと思います。子育ての合間を縫って自分を整える時間を取るのはとても大切ですね」
2児の母でもありアクセサリー作家としてのお仕事のほかに、モデルとしても活動されているゆうみさん。家事もこなし子育てもし仕事もしていると聞くと、とても大変に聞こえますが、いつ会ってもエネルギーに溢れています。「実際のところうまくいかないことの方が多かったりします。予定通りに1日が進むことはほぼありません。メイクができない日がほとんどだし、永遠に片付かない家にうんざりすることもしばしば。でも誰しも完璧な母、妻、1人の女性を同時にすべて全うするのは無理だと思います。たまには夫や周りに頼って無理なことはそのまま受け入れることも大切だと思います。スペインに住んでいると期待とは別のことが起きたり、時間通りにコトが運ばなかったりすることが日常茶飯事なので良い意味で相手や周りに期待しすぎたり、また自分にもプレッシャーをかけないようにする事を覚えたかもしれないですね。自分のペースで幸せと思えることを最優先するのが楽しい暮らしのヒントかもしれません」